○楢葉町監査基準
(昭和57年1月11日監委規程第1号)
改正
平成19年3月20日監委規程第1号
(通則)
第1条
一般基準
(1)
監査委員は、事実の認定、処理の判断及び意見の表明を行うに当つては、常に公正不偏の態度を保持しなければならないものとする。
(2)
監査委員は、町行政の全般にわたり、その動向推移に注意し、総合的に行政が伸張刷新されることを期待し、公正明朗な行政の運営がはかられるべきことを旨とし、その職務の遂行に当らなければならないものとする。
(3)
監査委員及びその事務を補助する職員は、職務上知り得た事項を正当な理由なく他に漏洩してはならないものとする。
(4)
監査に際して作成された書類調書は、慎重な注意をもつて整理し、相当の期間これを保存しなければならないものとする。
前項の書類は、監査を受けた側の諒解を得ないで、その全部又は一部を外部に示してはならないものとする。
(5)
監査委員は、監査をするに当つては、不正過失の発見に努め、重大な虚疑、錯誤又は脱漏を看過してはならないが、監査が終つたことによつて、不正過失の事実が皆無であることを保証するものではない。
2
監査実施基準
(1)
監査委員は、毎会計年度開始前、翌年度中における監査予定を定めるものとする。
(2)
監査をするに当つては、そのつど、あらかじめ監査計画を作成し、これに基づいて秩序整然と監査をするものとする。
(3)
監査委員は、監査の目的を達成するため、かつ、これに必要な限度において、帳簿突合、計算突合実査、立会、確認又は質問等その時の事情に応じて使用し得る監査手段を選択適用し、最終的に監査報告を保証するに足る合理的な証拠を確めなければならないものとする。
(4)
監査手段の選択は、監査さるべき項目の重要性又は誤謬発生の危険の程度を考慮して、これを決定するものとする。
(5)
監査手段適用の範囲、方法及び日数は監査の効果と犠牲とを比較検討して、合理的にこれを決定しなければならないものとする。
(6)
監査をするに当つては、事業の管理及び出納その他の事務の執行が、法令、条例及び規則等に準拠して行われているかどうかを必ず確めなければならないものとする。
(7)
監査をするに当つては、事業の管理及び出納その他の事務の執行に際して、町の当事者が住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしているかどうかに、特に意を用いなければならないものとする。
(8)
監査委員は、監査に際し非違の事項を発見したときは、特にその非違の事項を生じた原因を究明するようにし、かつ、将来再び同様の非違の事項を生ぜしめないためにとるべき措置についての意見を提出するよう努めるものとする。
3
監査報告基準
(1)
監査結果の報告書及び監査結果の公表(以下単に「監査報告書」という。)には、監査委員が実施した監査の概要及びその意見を簡潔明瞭に記載するものとする。
(2)
監査の概要については、次の事項を記載するものとする。
ア
監査を実施した監査委員の氏名
イ
監査を実施した時期
ウ
監査の種別
エ
監査の対象及び監査事項
オ
監査の手段
(3)
監査の実施又は監査委員の意見に関して監査委員の責任を限定しようとする場合には、その事項を監査報告書に明瞭に記載し、他の事項と明確に区分しておかなければならないものとする。
監査報告書に監査委員の責任を限定する事項を記載することによつて、監査の結果に関する監査委員の意見が無意義となるおそれのある場合には、監査の概要を記載するにとどめ、意見の表明を差し控えるものとする。
(4)
監査委員は、監査に際して重大な誤り又は処置に急を要する事件を発見したときは監査報告書を提出する前、その所管に応じて町長又は教育委員会の委員長その他に急報するものとする。
(各則)
第2条
事業の管理に関する監査基準
(1)
事業の監査をするに当つては、監査委員は、その事業の目的を正しく理解し、次の事項を確めるものとする。
ア
その事業が住民の福祉の増進、財政の確立その他本来の目的に即応して管理運営されているかどうか。
イ
事業の目的を達成するために計画的に執行されているかどうか。
ウ
事業の目的又は計画の重点は、住民生活の実情その他社会経済情勢からみて、変更又は廃止の要がないかどうか。
エ
事業施設の立地条件は、その目的を達成するために適当であるかどうか。
(2)
事業の監査をするに当つては、監査委員は、その事業の成果について次の事項を確めるものとする。
ア
事業の実績は、計画に対して所期の成果をおさめているかどうか。
イ
当該年度間に企画された事業量は、事業の目的を達成するために必要な量であつたかどうか。
ウ
予算計画は、事業計画に適合し、かつ、合理的に精算されているかどうか。
(3)
事業の監査をするに当つては、監査委員はその事業の利用の状況について、次の事項を確めるものとする。
ア
その事業が住民によつて充分に利用されているか、利用の状況が不充分であるとすればその原因はどこにあるか。
イ
事故を起して住民の利用に供することのできなかつたようなことは、なかつたかどうか。
ウ
使用の料金は適正か、使用の手続きは複雑すぎはしないかどうか。
エ
その事業を利用している者が、特定の一部の住民に限られているようなことはないかどうか。
オ
事業の内容、利用の方法等に関し住民に周知させる方途は常に講ぜられているかどうか。
(4)
監査委員は、事業執行の組織及び執務の態勢等がその事業の目的達成のために、適当であるかどうかについて、次の事項を確めるものとする。
ア
各事務組織には、それぞれ必要な機能が明確にされているか、また機能はいかなる単位事務によつて構成されているか。
イ
機能は重複していないかどうか。
ウ
機能間の連絡協調は適切になされているかどうか。
エ
機能ごとに、又は数個の機能を統合した責任者は、明確にされているかどうか。
オ
それぞれの機能に対する職員配置において、個人間の事務量に不均衡はないか。
各係等の組織間には、事務量に比較して人員の不均衡はないか。
カ
監督者及び一般職員は、それぞれ責任の度合に応じて有効かつ合理的に事務を分担処理しているかどうか。
キ
無駄な又は重複した事務手続きはないかどうか。
ク
その他事務手続きの手段、方法、環境等の合理化、能率化等について充分な配慮がなされているかどうか。
2
工事の実施に関する監査基準
(1)
工事の監査をするに当つては、監査委員は、工事の実施計画と予算計画が符合するかどうかを確め、実施計画を変更している場合には、その理由及び手続きは適正であるかどうかを確めるものとする。
(2)
工事の監査をするに当つては、監査委員は、設計及び起工について、次の事項を確めるものとする。
ア
設計書(設計内訳書、工事仕様書及び設計図面を含む。)は作成されているかどうか。
イ
人的、物的単価及び歩掛は適当であるかどうか。
ウ
支給材料がある場合は、それが明示されているかどうか。
エ
諸掛費の内容は適当であるかどうか。
オ
設計変更は真にやむを得ないものであつたかどうか、またその手続きは適正であつたかどうか。
カ
起工伺の作成及び決裁について遺憾の点はなかつたかどうか。
(3)
工事の監査をするに当つては、監査委員は、別項の「契約及び検収に関する監査基準」に従つて、工事の請負契約事務手続きが適正であつたかどうかを確めるものとする。
(4)
工事の監査をするに当つては、監査委員は、工事の実施について次の事項を確めるものとする。
ア
議会の議決前に工事に着手しているようなことがないかどうか。
イ
正式契約締結前に工事に着手しているようなことがないかどうか。
ウ
事業財源の収入率に応じて施行されているかどうか。
財源更正を要するものがないかどうか。
エ
工事は予定どおり進捗しているか。
工期延長は真にやむを得なかつたかどうか。
オ
工事監督に遺憾な点はないかどうか。
カ
工事日誌、材料検査簿、材料交付簿、賃金台帳等は備え付け整理記帳されているかどうか。
キ
工事着手届、工程表、工期延長願等は整備されているかどうか。
ク
持込材料の検収は適正であるかどうか。
ケ
支給材料の交付時期、数量等は工事の進行に合致しているかどうか。
コ
工事の中止、契約解除等に伴う諸手続きは適正であるかどうか。
サ
損害補償金の負担額又は延滞違約金の徴収に誤りはないかどうか。
シ
出来高検査及び出来高払いに遺憾な点はないかどうか。
ス
設計変更に伴い、支給材料及び業者購入材料については、どのような措置がとられているか。
(5)
工事の監査をするに当つては、監査委員は、竣工及び精算について次の事項を確めるものとする。
ア
竣工検査願は、提出されているかどうか。
イ
竣工検査は、厳正に行われているかどうか。
ウ
工事精算書に、必要な書類(予算科目内訳書、精算書、出来高調書、竣工図面、竣工届)は添付されているかどうか。
エ
工事精算書の内容に誤りはないかどうか。
オ
工事費の支払いについて、遺憾な点はないかどうか。
カ
発生材の処理は適正であるかどうか。
3
予算の執行に関する監査基準
(1)
監査委員は、予算の執行が合理的でないために、次のような事例が生じていることはないかどうかを確めるものとする。
ア
事務、事業の目的が充分に達せられていないこと。
イ
事務、事業の執行が形式に流れていること。
ウ
事務、事業が渋滞していること。
エ
事務、事業からみて不必要と思われる支出をしていること。
オ
不要、不急な物品若しくは財産を購入し、又は事業を執行していること。
カ
予算計画に対する事務、事業の実績が著しく低調であること。
キ
予算の配当が、資金繰りと合致していないこと。
ク
事業執行計画が予算配当と合致していないこと。
ケ
事業の着工及び進捗が遅く、このため年度末に事業が集中していること。
コ
予算目的外の支出をしていること。
サ
費目流用が濫用されていること。
シ
収支の不均衡な経理が行われていること。
(2)
監査委員は、経費の使用が効率的でないものとして次のような事例を生じていることはないかどうかを確めるものとする。
ア
予算の配当、執行委任等の時期及び金額が適切でないため、事務、事業の効果が挙つていないこと。
イ
必要以上にぜいたくな工事の施行又は物品の購入をしていること。
ウ
必要以上に多量の物品又は不要不急の土地建物等を購入していること。
エ
事務、事業量からみて、必要以上に多数量の人夫や車等を傭い上げていること。
オ
変価しやすい物品を一時にしかも多量に購入していること。
カ
時価に比較して著しく高価な物品を購入していること。
キ
機械器具、建物等の経常的な維持補修を怠つてきたために、一時に多額の経費支出を余儀なくされていること。
ク
工事の設計がずさんであつたために割高な工事費を支払い、又は当初計画外の経費を支出せざるを得なくなつたこと。
ケ
当然1件契約すべきものを数件に分割して処理したため、諸経費を重複して支出していること。
コ
請負契約の締結に当り業者の選定を誤つたため、契約が完全に履行されず、その結果町が損害を蒙つていること。
サ
検査又は検収事務が形式に流れているため、粗雑な工事が施行され又は粗悪な物品が納入され、その結果不経済な支出となつていること。
シ
理由なく事務手続きを遅延したため、延滞金を支払つていること。
ス
無計画に一時借入金をし、多額の利子を支払つていること。
セ
効果の少ない補助その他の財政援助を行つていること。
(3)
監査委員は、収入の確保について次の事項を確めるものとする。
ア
調定はすべて法令又は契約に適合しているか。
イ
調定事務は公正で、かつ、能率的であるかどうか。
ウ
調定の時期に誤りはないかどうか。
エ
事後調定は完全に行われているか。
オ
調定額の算出基礎に誤りはないかどうか。
カ
前年度収入未済額は、確実に調定の繰越しがなされているかどうか。
キ
減額更正には正当な理由があるかどうか。
ク
徴収に当り通知、督促、収納、滞納処分、執行停止不納欠損処分等の事務が、厳正確実に処理されているかどうか。
(4)
監査委員は、関係法規に照し違法、不当の支出がないかどうかについて、次の事項を確めるものとする。
ア
予算の議決前執行はないかどうか。
イ
会計年度独立の原則は守られているかどうか。
ウ
出納閉鎖期日は厳守されているかどうか。
エ
各会計間の独立性は、おかされていないかどうか。
オ
予算額を超過して支出していないかどうか。
カ
予算外の事業執行がないかどうか。
キ
予算目的外の支出がないかどうか。
ク
支出負担行為は、すべての支出項目について明確に整理されているか。
ケ
町長以外の支出命令権者は、町長から正当に委任されているか。
また、補助執行専決の協議規程等が明確であるか。
コ
立替払の領収書により、事後支出命令をしていないか。
サ
支払証明の適否
シ
過誤払等の戻入の手続き(支出負担行為、戻入命令、返納通知書)は適正か。
ス
私人に支払事務を委託した場合における資金の交付、支払及び精算の手続きは適正か。
セ
繰替払の記帳もれはないか。
ソ
収支の混同経理はないか。
タ
繰上充用について、遺憾な点はないかどうか。
チ
費目流用に当を得ないものはないかどうか。
ツ
予備費の充用に当を得ないものはないかどうか。
テ
収入支出科目を誤つているものはないかどうか。
ト
前金払、資金前渡、概算払について遺憾な点はないかどうか。
ナ
補助金、交付金、補償金、貸付金等の事務処理に遺憾の点はないかどうか。
ニ
町が負担する義務のない経費を支出していることはないかどうか。
ヌ
事実と相違した支出をしていることはないかどうか。
ネ
必要な帳簿は完全に整備されているかどうか。
ノ
記帳及び計算に誤りはないかどうか。
ハ
各種の原議書類、証拠書類の取扱及び保存に遺憾の点はないかどうか。
4
契約及び検収に関する監査基準
(1)
契約に関する監査をするに当つては、監査委員は、契約をする前提としての事件決済が正規になされているかどうかを確めるものとする。
特に起工決済又は購買決定前に係員の専断によつて、事実上契約が締結されているようなことはないかどうかに注意するものとする。
(2)
契約の締結に関する事務については、次の事項を確めるものとする。
ア
予算の議決前に契約が締結されているようなことはないかどうか。
イ
支出負担行為の決済はなされているかどうか。
ウ
予算の範囲内で契約が締結されているかどうか。
エ
予定価格は公正妥当であるかどうか。
オ
契約種別の選定に遺憾の点はないか。
当然1件として契約すべきものを殊更に数件に分割しているものがないかどうか。
カ
指名競争入札、随意契約又はせり売りは、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条、第167条の2及び第167条の3に該当する場合にのみ行われているか。
キ
一般、指名競争入札の参加者の資格は確認しているか。
ク
一般競争入札の公告は適正に行われているか。
ケ
指名競争入札の指名は公正に行われているか。
コ
入札保証金は徴しているか。
その出納保管は、歳計現金の例により、厳正に行われているか。
サ
入札の方法は公正か。
シ
随意契約の方法は公正か。
ス
契約書の内容及びその取り交しに遺憾の点はないか。
セ
契約保証金は徴しているか。
その出納、保管は歳計現金の例によつているか。
(3)
契約に関する監査をするに当つては、監査委員は、請負金額、仕訳書に記載している単価及び歩掛が設計内訳書のそれと著しい相違がないかどうかを確め、かつ、業者と契約事務担当者の間又は業者相互の間において、談合したと思われる事実がないかどうかについても確めるものとする。
(4)
検収に関する監査をするに当つては、監査委員は、次の事項を確め、かつ、これに伴う代金支払い事務が適正に行われているかどうかに注意するものとする。
ア
納期又は工期は、厳守されているかどうか。
イ
納品は、契約書どおりの規格、寸法、品質、数量となつているかどうか。
ウ
工事は、契約書(設計書)どおりに竣工しているかどうか。
エ
引渡場所は守られているかどうか。
オ
検収は、引渡場所において行われているかどうか。
カ
引渡場所の変更があつた場合の処置は、適切にとられているかどうか。
キ
検収の結果、不適確品(工事の場合は粗雑工事)等があつた場合の処置は、適切にとられているかどうか。
ク
その他契約の不履行又は履行遅滞等に伴う諸手続きは、厳格になされているかどうか。
ケ
検収員は正式に任命され、かつ、契約事務担当者と別人であるかどうか。
コ
納品書又は竣工届は、提出されているかどうか。
サ
検査証は、作成されているかどうか。
シ
部分払は、適正な対価か。
ス
対価の支払いは、検査合格後実施しているか。
セ
長期継続契約は、その性質上この契約に親しむものか。
5
財産の管理及び出納、保管に関する監査基準
(1)
財産の取得、管理及び処分の状況を監査するに当つては、監査委員は、それらの事務が適正かつ効率的に運用されているかどうかを監査の基本とするものとし、なお、財産の管理事務については、事務組織上改善を要するものがないかどうかについて確めるものとする。
(2)
公有財産に関する事務については、監査委員は、次の事項を確めるものとする。
ア
財産の現況の把握は、正確であるか。
イ
財産台帳は、整備されているか。
ウ
財産は、必要なものは登記又は登録されているか。
エ
財産の評価換は、規則の定めるところにより定期に評価しているか。
オ
財産の取得理由、用途、取得価格、取得方法について遺憾の点はないか。
カ
維持、補修は、適切であるか。
キ
防火、防災上の注意は、万全であるか。
ク
目的のないままいたずらに放置しているものはないか。
ケ
不法占拠されているものはないか。
コ
行政財産は、目的外使用以外、貸付、交換、売却、譲与若しくは出資の目的とし、又は私権を設定していることはないか。
サ
行政財産の目的外使用は、行政財産の効率的利用の見地からみて適当であるか。
シ
行政財産の目的外使用は、許可の条件(許可の相手方、使用目的、使用期間等)に反して使用されていないか。
ス
普通財産の貸付、交換、売却、譲与は、その理由評価額、方法について遺憾の点はないか。
セ
貸付料は、社会、経済情勢に照して適当であるかどうか。
ソ
有価証券の出納は、町長の通知なくして行われていないか。
(3)
物品の出納、保管事務については、監査委員は、次の事項を確めるものとする。
ア
物品の管理と出納、保管はその所管が明確であるか。
イ
物品の出納通知及び出納事務は、明確かつ合理的か。
ウ
物品出納事務は、正規の帳簿、書類、諸票に基づいて処理されているか。
エ
物品の現況把握は、備品台帳及び出納簿によつて明確か。
オ
物品の購入及び売払いは、現金の支出又は収入と対照して符合しているか。
カ
物品の払出量は、所要量からみて適当であるかどうか。
キ
き損、廃棄、目減等に関する手続きは、適正に処理されているかどうか。
ク
不要、不急の物品を購入していないか。
ケ
物品は、常に良好な状態で供用し得るように保管しているか。
コ
保管上不取締の点はないか。
サ
程度をこえて多量に保管していることはないか。
シ
遊休品で他に転活用し得るものを保管していないか。
ス
保管物品の配列、整理区分は、適当であるか。
セ
不用品又は再生可能品を漫然と保管しているようなことはないか。
(4)
債権管理事務については、監査委員は、次の事項を確めるものとする。
ア
債権は、その経済的価値がそこなわれるような不適正な管理はないか。
イ
未納にかかる債権は必ず督促しているか。
ウ
債権の保全及び取立てについては、適法厳正に行われているか。
エ
徴収停止の認定は、適法か。
オ
履行延期の特約又は処分の認定は、適法か。
カ
免除の認定は、適法か。
キ
債権管理の手続き(督促、保全、取立て、徴収停止、履行延期及び免除)は、規則に基づき適時適正に行われているか。
ク
いたずらに放置し、時効により消滅したものはないか。
(5)
基金運用事務については、監査委員は、次の事項を確めるものとする。
ア
基金の目的は明瞭であり、かつ、確実効率的に運用されているか。
イ
基金の台帳は、現況に符合しているか。
ウ
基金を目的外に処分しているようなことはないか。
エ
基金運用の手続きは、財産の種類に応じ規則に則り行われているか。
6
会計上の不正防止に関する監査基準
(1)
現金及び物品の出納事務を監査又は検査するに当つては、監査委員は、担当職員が不正を行うことの困難なように事務執行の手続方法が定められ、かつ、これが厳格に守られているかについて、以下掲げるような配慮をもつて望み、不正の防止及び早期発見に努めるものとする。
(2)
監査委員は、会計事務上の内部牽制組織において欠くるところがないかどうかについて、次の事項を確めるものとする。
ア
会計事務に関する起案から完結に至るまでの一連の事務処理が、2人以上の職員によつて分担され、これを同一係員の独占的支配下におかれているようなことはないか。
イ
会計事務の処理に当り、帳簿に記載される以前において、記帳係員以外の職員によつて、その正否を照査検証されているかどうか。
ウ
いかなる係員によつてなされた記録計算も必ず他の職員によつて、その正否を照査検証されているかどうか。
エ
いかなる会計事務の処理に当つても、まず担当職員が自己の責任を明らかにするため捺印し、また監督責任者がこれに証印しているかどうか。
(3)
監査委員は、現金の取り扱いに関する事務の組織について、次の事項を確めるものとする。
ア
収納事務と支払事務は、各別の職員をして担当させているかどうか。
イ
現金取扱者に自己担当の現金出納簿のほか、これに関連した会計事務を管掌させているようなことはないかどうか。
例えば、調定簿、徴収簿等の記帳及び収支命令書又は納付書の作成等の事務を同一職員をして担当させているようなことはないかどうか。
ウ
滞納税金その他を集金して徴収する場合においては、その担当区域を変更しているかどうか。
エ
給料、賃金等の支払いに当つては、計算と審査は別人が行うように配慮されているか。
又、現金を袋に入れて交付する場合に責任者が立会いの上、2人以上の職員によつてこれがなされているかどうか。
(4)
監査委員は、現金の取り扱いに関する事務の手続きについて、次の事項を確めるものとする。
ア
納入通知書、納付書、払込書、請求書、領収証書及び調定通知書、支出命令書その他金銭の収支に関する証拠書類の首標金額を表示する場合において、壱、弐、参、拾の文字(又はアラビヤ数字)を用いているかどうか。
イ
壱、弐、参、拾の文字を用いる場合はその初頭に「一金」の文字を、アラビヤ数字を用いる場合はその初頭に「¥」の文字を併記しているかどうか。
ウ
収支に関する証拠書類及び帳簿の金額、数量を訂正する場合は朱線2条を引き、その右側又は上位に正書して、かつ、訂正削除した文字を明らかに読み得るようにしているかどうか。
エ
帳簿は調定票、支出命令書又は証拠となるべき合規の書類により記入されているかどうか。
オ
収支に関する証拠書類は、会計関係規定の定めるところにより、合規の保管がなされているかどうか。
カ
郵送金は、外来文書を収受すべき課の長において収受し、金券送付簿により会計管理者に送付されているかどうか。
キ
滞納税金その他を集金によつて領収した場合の出納機関への納付は、即日又は翌日に必ずなされているか、徴収金を出納機関に払い込むまでの一時保管について、責任者は明確か、保管はどんな方法で行つているか。
ク
現金の徴収に当つては、必ず領収証書を発行するとともに次の措置がとられているかどうか。
(ア)
領収証書は、特に定めのある場合のほかは、複写式又は控用紙附のものが使用され、かつ、各用紙に一連番号を附して偽造散逸を防止しているか。
(イ)
控用紙附のものは、本書と控書の間に割印を押しているか。
(ウ)
書損領収証書用紙は消印をし、控書に添付してあるか。
(エ)
未使用の領収証書用紙は、使用者以外の責任者が厳重に保管しているか。
(オ)
あらたに領収証書用紙を使用者に交付する場合において、受払簿にその年月日領収証書用紙番号及び数量を明記し、受領印を徴してあるか。
(カ)
領収証書を納付人に交付する際には、必ず領収年月日を明記しているか。
ケ
現金の支払いに当つては、必ず領収証書を徴するとともに次の措置がとられているかどうか。
(ア)
領収証書を、そのつど受け取り難い支払いについては、あらかじめ用意した伝票に支払いの内容を記入した上、受取人に署名あるいは押印させているか。
(イ)
受取人の署名又は押印を得難い場合は、所管課長等の支払証明により処理しているか。
(ウ)
領収証書には、必ず支払年月日(領収年月日)が明記されているか。
コ
資金前渡を受けた者は、毎日資金の受払いについて確実に記録し、関係証拠書類を整備しているか。
前渡資金の残高は、所定の期間内に確実に返納手続をとつているか。又、給料等、報償費、賃金等の未渡金又は控除金で一時保管するものは、これを記録整理して受払いのつど、所属長の認印を受けた上資金前渡職員が保管しているか。又、長期にわたり多額の現金を保有しているようなことはないか。
(5)
監査委員は、物品の購入及び保管の事務については、先ずその事務取扱の組織において、次の事務がそれぞれ別人をして担当させているかどうかを確めるものとする。
ア
購入先、数量、品質、代金を決定する事務
イ
購入品を検収する事務
ウ
購入品の検収に立会う事務
エ
購入品を帳簿に受払登記する事務
オ
代金の支払事務
カ
購入品を保管する事務
(6)
監査委員は、物品の購入及び保管の事務手続きについて、次の事項を確めるものとする。
ア
購入は所定の決裁を経て行われているかどうか。
イ
納入させるに当つては、必ず納品書を徴しているか。
ウ
検査は責任者が行つているか。
エ
物品の受払いは必ず所定の手続きによつて行われているか。
オ
保管物品の年度繰越は確実に実施されているか。
カ
保管責任者は、その保管物品について亡失、き損、その他の事故があつたことを知つたときは、遅滞なく所定の手続きをしているか。
7
歳入歳出決算に関する審査基準
(1)
監査委員は、決算の審議に当つては、先ず年間の収入、支出が計画的に執行され、それが無秩序に行われたために町財政の将来に禍根を残すようなことがなかつたかどうかを確めるものとする。
(2)
次いで監査委員は、決算の全部について計算が正しいかどうか及び決算における各計数は、関係諸帳簿及び証拠書類の金額と符合するかどうかを確めるものとする。
(3)
監査委員は、歳入予算についてはその編成及び執行の状況について、次の事項を確めるものとする。
ア
見積不足又は見積過大のために、予算の追加又は更正を要すべきものはなかつたかどうか。
イ
法令等の制定改廃等により、当然予算に計上又はこれを更正すべきものが放置され、そのため決算に不都合を生じている例はないかどうか。
ウ
収入に当り予算科目を誤つているものはないか。
あるいは予算の編成に当り科目を誤つたために決算に不都合を生じている例はないか。
エ
特定収入を財源とした予算の執行に当り、収入の状況と支出の状況に均衡を失しているものはないかどうか。
(4)
監査委員は、徴収決定の状況について次の事項を確めるものとする。
ア
課税物件の決定、税率の適用、徴収の時期等徴収の決定が法令、条例、規則及び契約に基づいて適切に処理されているかどうか。
イ
調定増又は調定減が行われていた場合は、その金額及び理由並びに手続きは正当であつたかどうか。
ウ
徴収決定額が予算額に比し、著しく増減を生じているものについては、その理由はどこにあつたか。
(5)
監査委員は、収入の状況について次の事項を確めるものとする。
ア
納入の時期が著しく遅延したものはないかどうか、ある場合はその理由はどうか。
イ
収入未済額が徴収決定額に比し著しく多いものはないか、あつた場合はその理由はどうか。
ウ
収入未済整理のために町においてとつた処置は適切であつたかどうか。
エ
「収入未済額」は滞納繰越簿と符合するか。
オ
出納員及びその他の会計職員の収納金の処理状況は適切であつたかどうか。
(6)
監査委員は、不納欠損がある場合は、その理由が真にやむを得ないものであるかどうか、また時効は完成しているかどうかについて確めるものとする。
(7)
監査委員は、歳出予算の執行について次の事項を確めるものとする。
ア
各課所に対する予算配当及び令達は、その時期及び金額が適当であつたかどうか。
イ
予算の目的外に経費を支出したり、みだりに費目の流用を行つているようなことはないか、予算の性質上適当でない科目の間で流用が行われているようなことはないかどうか。
ウ
さして必要でない物件を購入したり、時価に比べて不相当な価格で物件を購入したりして、経費がその目的を達成するための必要、かつ、最少限度をこえて支出されているようなことはないかどうか。
エ
すべて経費は、その経済的効果を充分考慮して支出されているかどうか。
オ
支出が会計法規に照らして次の点に差し支えないかどうか。
(ア)
支出は法令、条例、規則、契約等の根拠があつてなされたものであるかどうか。
(イ)
支出命令は、規則に定められた権限のある者の決裁を経て出されたものであるか。
(ウ)
年度所属区分に誤りはないか。
(エ)
支出科目に誤りはないか。
(オ)
正当債主に支払われているか。
(カ)
債務の履行期が到来しているか。
(キ)
資金前渡、前金払、概算払及び繰替払の取扱いは法令、規則により正しく行われているか。
カ
予備費充用の理由は正当か、当然予算措置をすべきにもかかわらず、これをしないで予備費により賄つたものはないかどうか。
キ
会計管理者の支出負担行為の審査に欠くところはなかつたかどうか。
ク
私人に支出事務を委託した場合の精算はしているか。
ケ
立替払はないか。
コ
予算の赤字支出をなし、後日追加予算の措置をとつたような例はないかどうか。
サ
事業の執行が計画性に乏しかつたため、年度末において予算流用又は科目更正をしたものはないかどうか。
また、多額の不用額を生じているものはないかどうか。
シ
予算執行が遅延したため、その効果の軽減されたものはないか。
また、年度末に予算消化のため多量の物品を購入し、あるいは無用の出張をしているような例はないかどうか。
ス
財源の全部又は一部を特定収入(寄附金、補助金、負担金、起債等)に求めている場合の事業の執行は、収入の確定後に着手されているかどうか。
セ
過年度支出、過誤納還付等はやむを得ないものであつたかどうか。
(8)
監査委員は、翌年度歳入の繰上充用を行つた場合又は著しく多額の繰越金を生じた場合は、改めて歳入歳出予算の編成及び執行の全体を検討して、その原因を確めるものとする。
(9)
監査委員は、最後に収入支出を明らかにすべき証拠書類に違算、不備、不整理の点はないか。
重要な職印、小切手、領収証書用紙等の保管に遺憾はないか、関係諸帳簿は正確に記録され完全に整備されているかどうかを確めるものとする。
8
補助事業に関する監査基準
(1)
監査委員は、町が補助金、交付金、負担金、貸付金、損失補償、利子補給その他の財政的援助(以下「補助」と総称する。)を行うことを決定したことについて、次の事項を確めるものとする。
ア
法令、条例、規則、要綱等に違反して補助をしているものはないかどうか。
イ
町の財政に全く余裕がないのに補助をしているものはないかどうか。
ウ
公益の程度の薄弱なものに対し、又は情実により補助をしているものはないかどうか。
エ
社会経済情勢の変動等により補助の必要性が軽減しているものに対し、補助の打切り又は減額その他適当な措置がとられているか。
オ
補助金交付申請書の審査に不備な点はないかどうか。
(2)
監査委員は、補助額及び補助方式の適否について次の事項を確めるものとする。
ア
補助額は正しく算定されたものであり、かつ、補助目的からみて適当であるかどうか。
イ
補助金は補助事業の実態及び補助の目的に適合した予算科目から支出されているかどうか。
ウ
補助金の交付時期は、適当であるかどうか。
エ
概算払、前金払等の支出方法に遺憾な点は、ないかどうか。
オ
補助対象事業の変更等に伴う補助額の更改等は、適切妥当であるかどうか。
カ
補助条件その他補助に関する契約内容等は、適切妥当であるかどうか。
(3)
監査委員は、補助事業が補助の目的に副つて運営されているかどうかについて、次の事項を確めるものとする。
ア
補助対象事業の事業計画及び予算計画は適当であり、かつ、両計画は附合しているかどうか。
イ
事業計画と実施内容は、相違していないかどうか。
ウ
所期の補助効果は、充分達成されているかどうか。
エ
補助条件は、完全に履行されているかどうか。
(4)
監査委員は、補助を受け入れた側の会計経理が適正に処理されているかどうかについて、次の事項を確めるものとする。
ア
交付された補助金は適正に受け入れられているかどうか。
イ
不必要と思われるようなぜいたくな支出をしていないか、あるいは補助以外の収入を確保する努力を怠つていることはないかどうか。
ウ
多額の補助金を理由なく繰り越していることはないかどうか。
エ
補助対象事業の停止、若しくは廃止又は補助条件に基づく精算残額を生じた場合等において迅速かつ正確に返納手続きがとられているか、あるいはその返納金を他に流用し、又は不正に使用しているようなことはないかどうか。
オ
諸帳簿及び関係書類は、確実に記録整理されているかどうか。
附 則
この監査基準は、公布の日から施行する。
附 則(平成19年3月20日監委規程第1号)
この監委規程は、公布の日から施行する。